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カクヒトは、キャンパスノートを生活の一部として大切に使ってくださっている方に皆様にインタビューし、使い方や書くことへのこだわりをご紹介しています。

向井 聡美さん

夢を追いかけるパティシエのキャンパスノート

今回は、若くして数多くのコンクールでの受賞歴を誇る、パティシエの向井聡美さんにお話を聞きました。向井さんは肌身離さずキャンパスノートを持ち歩き、何かお菓子のアイディアがひらめいたら書き留めたり、コンクールの作品イメージやレシピを記しては改めて・・ノート上にはお菓子が組み立てられていく様子が克明に記録されています。調理場というなかなか過酷な環境にも耐え、クタクタになりながらも頑張るキャンパスノートと、夢に向かって真っ直ぐに歩む若き女性パティシエのお話です。

向井 聡美さん

製菓学校在学中から、 食品メーカー主催のパティシエコンテストでグランプリを受賞し、パリの名店「ジャンシャルル・ロシュー」でパティシエを経験。
現在は、フリーランスとして製菓学校の講師を務める一方、積極的に菓子コンクールに参加し、2013ジャパン・ケーキショー東京 プティ・ガトー部門連合会会長賞(優勝)、2011年・2012年BUKOクリームチーズコンテスト優勝、第11回キリ クリームチーズコンクール銅賞、ジャパン・ベルコラーデ・アワード2013銅賞などを受賞。

うわぁー、美味しそうですね!!

ありがとうございます!今度参加するコンクール(編集部注:取材後開催されたジャパン・ケーキショーにて見事優勝!)で作るケーキの試作です。

お店で売っているケーキのような感じですね。もちろん美しいし、とても美味しそうなんですが、コンクールとなると、もっと派手に飾り付けるんだと思っていました。

今回はプティ・ガトー部門に参加するので。一口にコンクールといっても、さまざまなんです。アートのような菓子細工の場合もあれば、デコレーションケーキもあるし、今回のような小ぶりなケーキで競うことも。でも一見普通のケーキに見えるかもしれませんが、お店で売る場合にはなかなかできないような凝り方をしているんですよ。

例えばどのあたりが?

ムース・フロマージュの上に乗っかっているホワイトチョコレートで作ったリング状の飾りなんかは、かなり手間がかかっています。今回のコンクールは時間制限がないので、とことん凝っています。これがお店で売るとなると、製造時間やコストのこともあるし、食べやすさや持って帰るときに壊れないかも考えなければいけません。

なるほど!ちなみに、このレシピも
キャンパスノートに書かれているんですか?

はい。きれいに書いているわけではないのでお恥ずかしいんですが・・ケーキのデザインやレシピ、材料の分量などをメモしています。コンクールに向けてだいたい20回ぐらいは試作を繰り返すんですが、レシピを調整するたびに書き直していきます。左上に「改」と書いてあるのが最新のものですね。

パソコンではなく、ノートなんですね

お菓子を作るプロセスを記録しておきたいんですよ。分量のグラム数の変遷なんかもわかるように。新しいレシピを考えるときは、過去のレシピをベースに色々と組み合わせたりしながら作るので。あとはやっぱりノートに書きながらアイディアを出していく、というところがありますね。

ケーキのアイディアを考えるとき、
デザインと味、どっちが先とかあるんですか?

同時並行で考えるんですが、どちらかと言えばまず味ですね。かたちが決まっていなくても考えられるので。かたちはある程度制限があります。例えばオレンジを使ったチョコレートケーキを作ろうと思ったら、オレンジはクリームにするかジャムなのか、チョコレートもクリームかサクサクしたものか・・使う材料を決めていくと、こういう形状にしないと中にクリームを入れられないとか、何層までが限界だとか、だいたい決まってくるので、その時点でノートにデザインを書き始めます。
飾りのデザインなんかは、お花とか葉っぱとか日々自然の中にあるかたちからインスピレーションを受けたりもします。そういうときは写真に撮ったり、ノートに書き留めておいたり。

デザインをいろいろと検討

それにしても、かなりきっちり
ノートの端から端まで書かれていますよね

無駄なく使いたいタイプなんです(笑)コンクール用にはレシピを時系列に残しておきたいのでノートを使いますが、レッスン用のレシピなんかは裏紙を使ったりもします。キチキチ書くのは小学校の頃から変わっていないですね。

小さい頃からノートにレシピを?

昔からお菓子を作るのは好きだったので、作ってみてこれは美味しい!というレシピはノートに清書していました。はじめはお母さんから教えてもらったものや、料理本から。中学生ぐらいになると、もっと本格的なものを作りたくなって、その頃はテレビや本で見た有名パティシエのレシピばっかり写していました。

その頃からパティシエを目指して?

高校生ぐらいからです。パティシエ達が腕を競うテレビの番組でパティシエ王を見ていて、すごく複雑できれいなシュガークラフトとか飴細工に惹かれたんです。一旦普通の大学にも行ったんですけど、やっぱり夢が変わらなくて改めて専門学校に入り直しました。今でも本当は細工モノを一番やりたいんです。

その番組、懐かしいですねえ。
細工モノをやる機会もあるんですか?

今はコンクールぐらいですね。なかなか普段の需要はないので。もともと細かいものを作るのが好きで、ネイルアーティストかパティシエか迷ったんです。実は、今でも美容関係も諦めたくなくて、いつかは美容に良いお菓子とか、美容室やネイルサロンに置いてもらえるようなデコレーションされた細工モノのお菓子も作りたいと思っています。

チョコレート細工のコンクール作品のスケッチ

具体的な予定があったりしますか?

いえ、今はまだないです。将来的にはお土産専門で、御呼ばれに持っていっていただけるようなお菓子を提供するお店を出したいです。まずはネット販売からかなと考えていますが。もちろん健康や美容に良いもので、ターゲットは女性や、女性におみやげを買っていく男性。最近は野菜を使ったケーキなんかも流行っていますが、野菜スイーツという感じをそう出さずに、見た目にもキラキラ美しく、美味しそう!と思っていただけて、実際にも美味しく、体に良いお菓子を作りたいです。

それは、女性が喜びそうですね。
まあ、たしかにお菓子って全然健康的じゃないですよね(笑)

基本的にバターとか砂糖とかすごい量を使っているので・・・食べていると忘れるんですが、作っていると思い出します(笑)

すごくビジョンがはっきりしているように思うんですが、今はコンクールに精力的に出られていますね

夢は今お話したようなことなんですが、その前にコンクールに目覚めてしまって(笑)。もともとは先生が世界的なコンクールに参加されるのにアシスタントとしてついて行くようになって、今まで知らなかった世界に触れたんです。コンクールは、自分の力を確認できる場であると同時に、たくさんのパティシエやシェフとお会いし、色々なお話を出来ることが楽しみな場でもあります。皆さんとお話することで知識が増え、向上心も上がります。今後の夢の実現のためにも、今はコンクールに挑戦し、自分の技術を磨き、そして将来につなげていきたいと考えています。

取材時に試作を見せていただいたケーキで、見事コンクール優勝!

こちらがコンクールに出品された冒頭写真のケーキの最終形

最後に、皆さんにしている質問を。
特にキャンパスノートを使っていただいている理由はありますか?

すみません・・これといって明確な理由があるわけではないんですが、さっきも言いましたが無駄なく使いたいので余計なデザインが入っていないシンプルなところと、あとは調理場とか本当にどこにでも持って行くし、すぐ折り曲げたりもするので、耐久性は大事です。ひどい扱いをしていますが、問題なく使わせていただいています!

本日はコンクール前のお忙しい中、
貴重なお話をありがとうございました!

(インタビュー@レコールバンタン、2013年10月9日)

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